仮想現実の世界から理想の女が現れた時
婚約指輪である以上、ベースはプラチナとダイヤがいい。

だけど、長良川の写真で出会い、海のネイルでちょこさんだと気づいた俺は、水をイメージした石を入れたかった。

そんな話をすると、

「婚約指輪なので、ブルーダイヤがオススメ
ですが、来月お誕生日でしたら、誕生石の
サファイアもオススメですよ。」

とブルーダイヤとサファイアの写真を見せてくれた。

どちらも青い石。

暁里はどちらを喜ぶだろう。

俺は迷った挙句、大粒のダイヤの左右に小粒のサファイアをあしらってもらうことにした。

それを元に、その場でサラサラとデザイン画をいくつも書いてくれる。

ストレートライン、S字カーブ、V字シェイプ…

俺は、その中から、暁里に似合いそうなV字シェイプのデザインを選ぶ。

石もサイズだけでなくクラリティやカラーなどで値段が違うことを始めて知り、この会社が在庫として持っている石の中から、暁里に最適だと思うものを選んでいく。

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