君の匂いを抱いて祈った。―「君が幸せでありますように」―
「………どういうことなの……?」
もう、俺の脳みそは、許容量を肥えてしまったらしい。
新たに入ってくる情報が多すぎて、処理しきれなくなってしまっている。
唯、その中でも唯一分かったことはある。
きっと、創は知っているんだろうな。
創なら、何でも知っているんだろうな。
だって、茜と創なんだもん。
俺が馬鹿みたいに二人にくっついて回っていても、あの二人の間にある空気には、
俺はどうしたって触れることなんて、出来やしないんだ。
今までも、そして、きっとこれからも。