君の匂いを抱いて祈った。―「君が幸せでありますように」―

 創が、茜を幸せにしてくれるつもりなんだったら、俺は本当に、それで、良かったのに。

 本気で、そう思っていたのに。


「――――創の、馬鹿」


 茜が、一番幸せになってくれる相手は、創だと、俺はそう思っていた。そして、それは創にとっても義務だと思っていた。


 けど、創にとっては、違ったのかな?

 ねぇ、創。

 何で、創は………。  








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