約束のエンゲージリング


演技の筈なのに彼はなんだか本当に照れたように笑った。

その表情に胸が高鳴る。








「は、早く中に入ろ?」

『ん、そうだね。』

「では後ほど浴衣をお持ち致します。」








若女将の後ろ姿を見送ってから2人で中へと踏み入れた。



離れの中は和風の中にもソファーがあったり大きなベットがあったりと洋風も取り入れられていて本当に素敵な部屋だ。

ただ、1つ気になる事といえばベットが1つしか見当たらないという事。




ベットのサイズはキングサイズ並みで大人なら3人くらいは寝れそうな広さではあるがさすがにこれで2人寝る訳にはいかない。

畳の部屋に布団をひいてもらうという手もあるが、それだと不審がられてしまう。






どうしたものかと入り口で立ち尽くしていると、それに気づいた彼がポンと頭を撫でた。







『ベットは千佳が使うといいよ。俺はソファーでも畳でも寝れるから。それより本当にいい部屋だね。孝には感謝だな〜。日頃の疲れをしっかり癒せそう。』

「いやいや、ベットはマサ兄が使って。運転して疲れてるんだから。私こそ、どこでも大丈夫だから!」

『いいから。千佳がベットを使う事。、、、いいね?』




< 141 / 284 >

この作品をシェア

pagetop