約束のエンゲージリング
「正巳はそれが優しさだって思ってるのかもしれないけど、それ勘違いだから。そんなの彼女の為にはならないの。ちゃんと話してそれを受け入れられる子とじゃないと正巳は一生幸せにはなれないよ!私はあの時、ちゃんと話して欲しかったよ、、?あの日、あの人と正巳をワザと鉢合わせるように仕向けたのっ、、!貴方の本心が知りたかったから。でも結局何も分からないままだった。今も昔もそう。全然、幸せそうじゃない。」
『、、、今更幸せなんて望んでないよ。千尋さんもあの子も傷つけて自分だけ幸せになろうなんてね。』
「私は幸せになって欲しいって思ってるよっ、、!傷ついたのも確かだけどそれ以上に死にたいって思うくらいのドン底な時に正巳の優しさに触れて救われたから!!」
彼女を精神的に追いやってあんな行動を取らせてしまった自分の為に涙を流しながら必死に声を上げてくれる彼女に胸が締め付けられる。
薄々気づいていた。
冷静に思い返せばあの時、自分は試されたんだと。
それなのに彼女の手を取る事もましてや真実や本心も告げず、自ら逃げ出して酷く傷つけた。
シコリを残したまま殻に閉じこもった。
それなのに今度もまた同じ事を、、、?
一度目を瞑り、覚悟を決めてから目を開けた。
『千尋さん、ごめん。、、、ずっと好きな子がいるんだ。今も昔もその想いは変わらない。でもその子は決して手に入らない子だった。千尋さんがその子に似ていて、、それでずっと千尋さんの事を縛り付けてた。長い事、、傷つけてごめん。』