約束のエンゲージリング



真剣な表情で女性を返事を待つが、女性は静かに首を横に振った。





「その約束は出来ないわ。」

「どうしてですかっ!?貴方はご主人と別れていてマサさんは私と今日別れる。そしたらお互いようやく一緒になれるのに!?!?」

「だって私、振られたのよ?この間。」

「何言って、、?だってこの前2人は寄り添うように抱き合ってたじゃないですか!!それなのに振られたなんてそんな事、、。」

「本当よ?貴方が何を見たのかは知らないけど、正巳は抱きついた私を抱きしめてはくれなかったもの。勿論、私はあわよくばって思ってたわ。でも綺麗サッパリ振られた。ずっと好きな子がいるって。〝今も昔もその想いは変わらない。でもその子は決して手に入らない子だった。千尋さんがその子に似ていて、、それでずっと千尋さんの事を縛り付けてた。長い事、傷つけてごめん〟って。」

「噓、、そんなまさか、、だってエンゲージリングだって貴方の頭文字がっ、、!」

「だってその〝C〟って、私の事じゃないもの。正巳が今も想い続けてる子の頭文字よ。なぜ手に入らないって思ってるかは分からないけど、貴方がエンゲージリングを見せてくれたお陰でハッキリとしたわ。モヤモヤしたのが取れた感じだもの。、、ところで貴方、正巳とは随分と長い付き合いみたいな言い方してたけど一体どういう関係?」






鋭い視線がこちらに向き、思わず目を逸らした。

< 269 / 284 >

この作品をシェア

pagetop