約束のエンゲージリング



「、、そういう事、、か。」







納得したようにそう小さく呟いた女性は、エンゲージリングをケースに戻して静かに蓋を閉めた。




「彼の本気、分かっていただけましたか?、、勝手に持ち出してしまったこと、それから私の手から渡してしまったことは謝ります。でも、貴方はちゃんと想われてた。だから試すような事なんてしなくて、旦那さんとはキッチリお別れして、それから彼に想いをぶつければ良かったんですよ、、。そうしていたらこんなに遠回りしなくて済んだんです。」

「貴方、正巳の事、、本当に好きなのね。」

「はい、、好きです。だって生まれた時からずっと側にいてくれてたヒトですから。いつから好きかなんて分かりません。、、妹のように可愛がってくれた彼を好きにならない方法なんてなかったんです。でも安心して下さい、、今日ちゃんとお別れしますから。そうしたら彼は貴方のモノです。マサさんを幸せにしてあげてください。そう約束してくれるなら、私は笑顔で彼から離れます。」
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