ブラック研究室からドロップアウトしたら異世界で男装薬師になりました
「ところで兄様、恋人をつくる予定はないの?」
「え? まあな。俺の趣味って理解されにくいし」
彼はそう言って肩をすくめた。私はもう慣れてしまったが、確かに赤の他人から見たら不可解な趣味だろう。兄の恋人は、女装趣味をカミングアウトした瞬間に去っていってしまうらしい。そして兄は、趣味を捨ててまで結婚したいとは思っていないようなのだ。
「おまえこそいつまで男で通す気だ? いっそ、これを機に女に戻れば?」
兄の言葉に、私はきっぱりかぶりを振った。
「嫌です」
せっかく王宮薬師になれるチャンスなのだ。今のところバレたのはあの王太子にだけ。なんとかして彼の口を封じれば……。
「接触して、薬茶になにか混ぜて出すか……でもお毒味役がいるだろうしな」
ぶつぶつつぶやく私を、兄が不気味そうな顔で見ていた。
「え? まあな。俺の趣味って理解されにくいし」
彼はそう言って肩をすくめた。私はもう慣れてしまったが、確かに赤の他人から見たら不可解な趣味だろう。兄の恋人は、女装趣味をカミングアウトした瞬間に去っていってしまうらしい。そして兄は、趣味を捨ててまで結婚したいとは思っていないようなのだ。
「おまえこそいつまで男で通す気だ? いっそ、これを機に女に戻れば?」
兄の言葉に、私はきっぱりかぶりを振った。
「嫌です」
せっかく王宮薬師になれるチャンスなのだ。今のところバレたのはあの王太子にだけ。なんとかして彼の口を封じれば……。
「接触して、薬茶になにか混ぜて出すか……でもお毒味役がいるだろうしな」
ぶつぶつつぶやく私を、兄が不気味そうな顔で見ていた。

