片想い同盟


けど、いまは。


「初戦から2年同士の対決だけど、頑張ろうね」

「うん、そうだね……」



左足が、ひどく痛む。


さっきまではそこまでじゃなかったのに、どんどん痛みが増していく。


こんなことなら最初に冷やしておくんだった。まさかこんなに悪化するなんて。



同じクラスの子とハイタッチをして挑んだ初戦は、序盤から結構ハードだった。


初戦から同学年対決なんて、ついてない。



けど、動ける。レシーブもトスも、上手くいく。


全部拓海が教えてくれたことが生かされてる。



……この、痛みさえなかったら。



「杏樹ちゃん!」

「はいっ」


けど、同じチームの子には迷惑をかけられない。一緒に練習してきたんだもん。


なんとか粘り抜いた私たちは、なんと4点と言う僅差で勝ち抜いた。


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