結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「え、付き合ってなんかないよ?」


「あれ?付き合ってないの?」


「うん」



わたしと結城くんが付き合うわけないよ!



「え、でもキスしたんだよね?」



ゔっ……


そんなふうに戸惑いもなくそんなこと言われるとすごい恥ずかしい…。



でも、よく考えてみると変だよね。



普通は付き合ってないのにキスなんかしない。



結城くんにとって、あのキスはなんの意味もないものだった?


そう思うと、胸がズキッと痛んだ。



「きっと、あのキスは結城くんにとってなんの意味もないもの。

わたしは結城くんの暇つぶしの玩具みたいなものなんだよ」



自分で言っててなぜか勝手に悲しんでる自分がいる。



わたし自身のことなのに、自分のことがわらない…


それぐらい今のわたしは変なのだ。



そんなわたしの気持ちを知ってか知らずかあやちやんは聞いてきた。



「どういうこと?」



わたしは聞いてくるあやちゃんに全て話した。



初めてあった廊下での出来事や同居初日のやりとり、呼び出しのこと、この前のひどい嵐の夜のこと。



そして、わたしの今の気持ちまで……


全て順を追ってはなした。


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