29歳夫の恋,(キケンな夫のロマンス的な嫉妬‼)
毎日毎日、スーパーへキャベツを
買いに行 く。
負けない、馬鹿にされたくない
の気持ちか後押しする。


猛練習してキャベツの千切りは
合格ラインまで来た。

随分指を切った。

指に輪ゴムを巻き、血止めを
して、上からビニール手袋をして
練習した。
未華子のパソコンを打っていた手は今や包丁を握っていた、柔らかな綺麗だった手もちょっと時間が
過ぎたくらいなのに傷ダラケ

その成果もあり、上手く切れる様になった。色々始めて見ると中々
面白く奥が深い。


未華子は料理にドンドンハマって
いった。魚屋の大将に昼通い詰め
魚の捌き方を習った。


1箱買い付け練習した。
捌いた魚は冷凍して美知香や恵子の家に配達した。

調味料も差し入れて魚は無駄には
ならなかった。

スズキや、鯛、は、休みの日に、
魚屋にバイトで入って見よう見
まねだが捌けるようになっていた。

思えばあれから半年すぎていた。
無我夢中で、蒼生がアメリカに
帰る日も忘れ鯛や、カレイの刺身取りに没頭していた。

忘れるには持ってこいの修行だった。


〃ばーーん〃 ‼
厨房の台の上に まるんまる としたカツオが乗っていた。


「関田さん、半年見てたから
出来るよね。」

店長が慌てて飛び出して来て、
「山内さん、流石にまずいですよ。」

「何言ってんの、甘やかしてたら
いっまでも、出来ないわよ。
負担がこっちに回るんだから」

「しかし、赤字が出たら..」

そう言った店長の口を塞ぐように
おばさん連が、

「半年も見てるんだからやれるわよ。
店長も料理長も美人には
甘いんだから、皆、関田さんの
仕事は 楽だって、言ってん
だから。」

「赤字が出たら買い取って
貰いましょ。」


「しかし..」
店長は煮え切らない態度で山内
さんの申し出をどうしたもの
かと、困り果てていた。
でも、料理長の許可が無いと・・・

「やります、店長やらせて
ください。」
未華子は、物は試しと声をあげた。


「やれる?」


心ぼそそうに、店長が聞いてくる。
黙って頷く未華子に、店の誰も
が息をのんだ。

ハラハラ皆が見守る中、
パッパッパツと三枚おろしが
まな板に並ぶ。」


オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ
そこへ剣幕の料理長が現れ

「誰が許可した。
何やっている‼」


店長予想通りの結末になる。

皆、サササといなくなり調理場には未華子と店長が残った。

「すみません。
俺が止めるべきでした。」

黙っていた、未華子が
「私の独断でやりました。
あまりに見事なカツオだったので..」



「どこで覚えた?
みごとな捌きだぞ」

「スーパーの悠太さんに教えて
もらいました。」

「まさか?魚喜?(うおよし)
の?」

「そ..うですけど..」

ハハハハハアーッハハハ
「マジでっ‼、兄貴の言っていた
弟子って 関田さん?
しっこく、通って来る子って
関田さん か。」


「マジでやばいんですけど...」
店長が未華子を見て囁く。

「関田さん、兄貴の仕込みなら
まちがいない。
俺より上手いかもな!そのまま
叩き作って。


外国人の予約が入ってるから。

それを聞いたやせ細った店長がホッと崩れ落ちる。


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