お試しから始まる恋
 高校2年生の夏だった。

 幹夫は冬子が息を引き取る前にメールをしてきて、全ての事情を知った。

 証拠の写真として、冬子は自分の無残な姿を写真に撮り幹夫に送っていた。


 そして純也と宗次にされた事も、動画で写していた冬子は、携帯電話を見つからない位置に投げ捨てたと幹夫にメール伝えた。


 幹夫は警察の捜査が入る前に、冬子の携帯を見つけて持ち帰った。


 当時、幹夫はまだ大学生だった為、何もできないままだった。

 大学を卒業して、純也と宗次の事を徹底的に調べ上げ復讐する事を誓ったのだった。



 純也を殺したのは幹夫だった。

 冬子が残した動画を純也に見せる為に呼び出した宗次。

 動画を見せると、純也はかなり動揺して携帯電話を奪おうとした。

 そしてもみ合いになった幹夫と純也。

 純也は隠し持っていたナイフを取り出し、幹夫に切りかかって来た。

 幹夫は身の危険を感じ、その場にあった石で純也を殴りつけた。


 殴つけられ純也はその衝撃で亡くなってしまった。



 幹夫は純也の遺体を公園の隅に隠しその場を去った。


 そして宗次に対してはメールを送り、全て見ていた事を伝えた。


 動揺した宗次は幹夫に会う為駅前にやって来た。


 幹夫はもう1人殺しているから、宗次も殺してしまおうと決め、待っていた宗次を後ろから刺して殺害した。


 息も絶え絶えに、宗次が電話をしている所を聞いていた幹夫は、颯を待ち伏せした。


 原因は颯だと思い込んだ宗次は、颯も殺そうと思った。


 しかし、楓子が現れ未遂になってしまった。






 その後。

 颯は事情徴収されたが、何も関りはない事が判明されその日のうちに返された。


 颯の父が心配して警察署に迎えに居ていた。


 颯に似た彫の深い顔立ちのがっちりした背の高い男性。

 胸には弁護士バッジが着いている。


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