俺だけのもの~一途な御曹司のほとばしる独占愛
楽しげに言うと、私のうなじに手を添えて、唇を全て覆うようにして激しく貪ってきた。
「んっ、はぁっ……ぁ……っ」
舌を絡み取られ、強く吸われると頭の芯が痺れて涼真のことしか考えられなくなる。
「これが、お仕置き?」
思考がとろけていく中、キスの合間にたずねると涼真は「そうだよ」と小さく笑った。
「お仕置きになってないよ」
こんなに気持ちよくなって、愛されていることを実感できるお仕置きなんて、全然お仕置きじゃない。
「なってるよ。百音を俺の好きにしてる」
「ぁっ……」
耳元で色っぽく囁くと、頬にキスをして、輪郭を優しく撫でてくれる。そのまま引き寄せられて額をコツンと合せると、ふたりとも目をつぶってお互いを感じ合う。
「こういうお仕置きならいくらでも受けたいかも。……なんて」
恥ずかしいから胸の奥に締まっておこうと思ったのに、甘い雰囲気につい本音が漏れてしまった。
「いいの? ……なら、もっと好きにさせてよ」
「あっ、涼真?」
私の手を引くと、停めてあった車へと戻る。助手席に乗せてくれたかと思ったら、すぐに涼真も運転席へ乗り込んでエンジンをかけた。
「目的地は俺の家。……好きにさせてもらうから」
私に選択肢はないらしい。かえって、その強引さにときめいてしまう。
「……はい」
小さくうなずくと、車は大通りへ向かった。