俺だけのもの~一途な御曹司のほとばしる独占愛


「ここって、朝陽とか眩しくないの?」

大きな窓は開放的で夜景もきれいだけど、朝になったらどうなるのだろうか。

「俺を誰だと思ってんの?」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、コーヒーをふたり分入れてやってきた。

「涼真」

「じゃなくて!」

「明るくてノリがいい涼真」

「それも当たってるけど。ほら、これでも一級建築士なんだよ。しかも照明の設計もしてる。太陽の角度とか、そういうのちゃんと把握できてるから」

気取ったところがないし難しい話もしないし、いつも同じ目線でいてくれるから忘れていたけれど、そういえば建築のプロだった。

私の隣に座っておおげさに胸を張っている涼真を感心しながら見つめる。

「ノリで買ったとはいえ、いい物件だと思ったから買ったんだよ。立地はもちろんだけど、マンション自体の構造も部屋の内装も照明のあり方も全部いいと思ったんだ」

「意外と考えてるんだね」

「そうだよ。家のことも、将来のことも……百音のことも、ちゃんと考えてる」

「私とのこと?」

具体的な内容は言われていないというのに、勝手に未来を予感して胸がトクンと音を立てる。

「ずっと一緒にいたいって思ってるんだ。だから……そのために、どうしようかなって。真剣に考えてるよ」

「涼真……」

じっと見つめられる視線は熱く、頭の芯まで焦がされそうなほどクラクラした。

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