俺だけのもの~一途な御曹司のほとばしる独占愛
いままで目を向けていなかった人だって、きっとこのオブジェに気づくはずだ。それだけでも、涼真の行ったライトアップは役目を果たしている。
「俺の人生もたぶん、こうして曲がったりしてグネグネして、いろんな色に変化するのかもしれない。……けど、その隣にはこれからもずっと百音にいて欲しいんだ」
「涼真……?」
トーンを落とした声に、いつもの軽い調子ではないと察して彼と体ごと向き合う。瞳の奥を覗き込むようにじっと見つめられると、それだけで胸が熱くなった。
「俺と、結婚してください」
ストレートな言葉に鼓動が大きく音を立てて跳ね上がる。涼真はポケットに手を入れると、赤い四角の小さな箱を取りだした。
蓋を開けるとそこには一粒の大きなダイヤモンドが、ライトアップと遜色がないほど……いや、それ以上に眩い輝きを放っていた。
「っ、よ……よろしくお願いします」
胸が震えて、うまく言葉にできない。声を震わせながら応えると、涼真に力強く抱き締められた。
「よかったー! 断られたらどうしようかとドキドキした!」
ホッと息をつく涼真は本当に緊張していたらしく、こちらにまで速く脈打つ心臓が伝わってくる。
「私も、涼真と一緒に……こんな風にいろんな色の未来を作っていきたい」
もしかしたら明かりが灯らない日だってあるかもしれない。だけど、それでも絶対いつかは明るい日がやってくる。
涼真となら、そう信じられる。暗闇を歩いて行くのだって、きっと怖くないだろう。
「百音……。うん、作ろう。俺がいろんな世界へ連れて行くから、ちゃんとそばで見ててね」
大きな瞳を細めると、唇に軽いキスをされた。
「ちょ、涼真……! こんなところで……んっ……」
「大丈夫、ここにはあんまり人がいないから。それに……いま、誓いのキスがしたい」
「誓いって……ん……」
神様も両親も友人もいない。ひと気がない広場の中心で、ただお互いの存在を感じながら、明るく、温かく輝く未来を想像し、幸せになることを誓うのだった――。

