笑顔でいいの?
カランコロン。



17時に約束している。

落ち着きない午後を過ごして、数時間。

待ち遠しいような。

恐いような。

ドキドキの時間だった。

それも…………終わりを告げる。

「いらっしゃい。」

にこやかな笑顔で迎える圭ちゃん。

「咲々です。
今日は、お時間を作って頂き……………」

咲々達の会話を聞きながら

胃から苦いものが上がるような気持ちに耐える。

暗い室内を心配して、圭ちゃんが咲々を誘導する。

後ろで止まった足音。

「……………………………咲ちゃん、ごめんなさい。」

あの頃と変わらない、少し高めな可愛い声。

圭ちゃんにポンと肩を叩かれる。

振り向くきっかけ。

顔を上げると……………

カウンターの中の笹兄に微笑まれた。

うん、大丈夫。

……………………………………。

ゆっくりと…………振り替える。

………………………………………………………………咲々。
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