私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
スパダリとしては合格なんだと思う。
土曜日は諦めたお金の話だけど、やっぱりそういうのはよくない。
もう一度、よく話そう。

佑司としてはたぶん最高のランチを終えて帰ってきた私たちを待っていたのは、人事部長の呼び出しでした。

「京屋君と八木原君が結婚したと、社内ではもっぱらの噂だが?」

人事部の、応接セットのソファーにふたり並んで座らせられた。
ちらっと、人事部長の視線が私たちの左手を確認する。

「社内結婚は人事に影響があるのだから、最低ひと月前に報告だと決まっているだろう?
夫婦で同じ部署にいられないのが当社の規定だ」

人事部長は渋い顔だ。

「そうですね、結婚するときはご報告したいと思います」

「……は?」

ぽかんと口を開いた彼はきっと、現状が把握できていないに違いない。

「待て待て待て。
ちょっと待て。
君たちはまだ、結婚していないのか」
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