私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「その。
……俺はチーが好きなんだ」

「……は?」

ぽろり、手の中からパンが落ちる。
パンはそのままテーブルの上を転げ、床へと落ちていった。

「だから俺は。
……チーが好きなんだ」

すみません、何度聞いても理解できません。
同じ会社の人間とはいえ、直接関わり合うようになってまだひと月ほどで。
しかも京屋部長は私よりも九つほど年上で。
さらに私はこの通り、性格に難ありだよ?
なのに私が好きとかさ。

「申し訳ありませんが、意味が全くわかりません」

「……チーの作る、資料が好きだったんだ」

らしくなく、俯いたままぼそぼそと京屋部長は話し続ける。

「見やすくて、要点まとめてあって、きれいで。
どんな奴が作ってるんだろ、って思ってたら、深澤サンがいい子だけど世の中生きていきにくい子だよって笑ってた」
< 41 / 312 >

この作品をシェア

pagetop