私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「なに?」

きっと、にこにこ笑ってみているこの顔は、悪気がないのだろう。
わかる、けれど。

「……はぁーっ。
洗面所、お借りしてもいいですか」

「なんで?」

かくん、と京屋課長の首が横に倒れる。
なんでって、あんた。

「恥ずかしい、ですし」

「恥ずかしい?」

かくん、と今度は、反対側へ首が倒れた。

「なんで?」

わけがわからん、そんな顔で私を見ていますが。
私はさっきから、頭痛が酷いですよ。

「あのですね、普通、人前、しかも男性の前で着替えるとか、恥ずかしいんですよ」
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