私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「……洗面所は出てすぐ右のドア」

がっくりと項垂れて眼鏡をサイドテーブルへ置き、もそもそと布団へ潜っていく。
はぁーっ、でっかいため息が私の口から落ちたけど、仕方ないよね。

洗面所で借りたワイシャツに着替える。
当然ながら、大きい。
おかげで膝上五センチくらいにはなったが、足が丸見えなのが嫌。
だけど我慢するしかないんだろうな……。

ついでに化粧も落としておこうと思ったけれど、クレンジングなんて当然、あるわけがない。
途中でせめて、コンビニによってもらうべきだった。

「ダブル洗顔でなんとかなる?
でも顔ががびがびになりそう……」

男はいいかもしれないが、女にはいろいろ都合があるのだ。
なのにいきなり、お持ち帰りだとか。

寝室ではすでに、佑司がベッドの中に潜り込んで丸くなっていた。
はぁーっ、再び私の口から大きなため息が落ちる。

「佑司」
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