私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
眼鏡が汚れるなんてかまわずに、彼は私の身体に顔をうずめてくる。

「だからチーに、俺を好きになってほしい」

「……努力、します」

そっと、髪に触れてみる。
少しだけ硬い髪はやはり、一護を思い出した。
ゆっくりゆっくりと髪を撫でながら、私はこの人が好きになれるんだろうかと不安になってくる。

ううん、佑司だけじゃない。
人を好きになれるんだろうか。

――人を好きなる資格があるんだろうか。

「チー?」

髪を撫でる手が止まったからか、心配そうに佑司が私の顔を見上げてくる。

「なんでもないですよ。
もう寝ましょう」

笑ってみせながら、いま不安に思ったことを忘れたフリをした。

「そうだな」
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