私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「……ペアなんですか」

「当たり前だろ。
お揃いがいいに決まってる。
……ほら、チーはどれがいい?」

「えーっと……」

いいのか、ほんとに。
私としてははなはだ疑問なんだけど、佑司は嬉しそうに選んでいる。
なら……いいことにしよう。

「そういえば、チーの誕生日っていつだ?」

「四月ですけど」

「過ぎてるじゃないか!
なんで早く言わない!?」

いや、会社で聞かれることなんてないし。
それに、自分の誕生日を喧伝して回る奴なんていないだろう。

「四月の誕生石は……ダイヤか。
じゃあ、ダイヤがついているのがいいな」

さらにダイヤに候補を絞り、目の前にリングが並べられた。
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