明日からの使者
桑田は、少しだけ考える素振りを見せた。
「あの先輩、女に人気なんだろ?普通に先輩誘いに行っても、先輩だって『またか…』って感じじゃねぇか?だからああいう奴は、男の俺が行ったら、意外と気を許すと思うぞ。」
話し終わって、桑田はブラックコーヒーをすすった。
「なるほどねー。一理あるかも。夢芽はどう思う?」
千佳ちゃんは、一気にてりやきバーガーを食べて、最後のコーラを飲んでいた私に話を振った。
「うーん…。確かに、女の子の誘いはたくさんあるだろうし…、男子なら話を聞いてくれるかも。」