狐と鈴の音いつまでもฅ^•ﻌ•^ฅ

驚くべき真実

おばあちゃんの前世は狐とともに神に仕える天女だった。

ある神が間違って、地獄へ流すはずの亡者を天国へ連れてきてしまった。
おばあちゃんは、また地獄へ返すのは可哀想だと神に祈ったが神はそれを受け入れなかった。
その時の亡者が後のおじいちゃんだ。

神はたてついた罰として、おばあちゃんとおじいちゃんを現世、この世に堕ろしてしまった。
亡者であるおじいちゃんの記憶は消されたが、おばあちゃんは天女なので、記憶を失うことは無かった。

神は2人を下界へ降ろす時、

「ソナタらの罪が消えているのならば、再び天に召された時、その魂は安らかに天国へ来るだろう。罪が消えていないのならば、地獄へと流されることになろう。罪の調べ方は、ソナタの先祖と同じように、狐を使う。もし罪が消えているならばソナタらの子供や孫は心が綺麗なはず。ソナタらの孫に狐が見えたのならば、天国へ来るだろう。狐が見えるか否かは置いておいて、神の計らいで必ず子供、孫はできるように仕向ける。また会うその時まで、さらばだ。」

と言ったそうだ。

雅楽は、もし自分に狐が見えていなかったらおばあちゃんは天国へ行けなかったのだと思うと、怖くなった。
気がつくと、目の前には、あの狐がいた。
その後ろには、今しがた見ていた巻物にでてきた神様らしき者がいる。

神様は、静かに言葉を発した。

「時は来た。ソナタの使命は今、終わりを告げた。」

雅楽は、神様が何を言っているのか分からなかった。
だが、神様はまだ言葉を続けている。

「さあ、我とともに天へ登ろう。ここにはもう、ソナタのいる理由はない。」

雅楽は口を開いた。

「あの、失礼ながら、それはどういう意味ですか、、、？」

すると、神様は悲しい頬笑みを浮かべた。

「ソナタは罪を測る為に生まれてきた。本来ならば、存在しなかったはずの命なのだよ。罪を測り終えた今、その魂はここへいる意味が無い。それに、天国のことを知っているのは天使や亡くなった人、神様の類だけなんだよ。その他のものが天国のことを知っては行けないという決まりがある。」







（、、、、、私が、死ぬ。）





雅楽は、そんな実感がなかった。
もし自分が死んだら家族はどうなるの？
ただでさえおばあちゃんがいなくなってかなしみにくれているというのに、、、、、、、。



もしこの事を知っていたら、巻物を呼んだりしなかった。