天然たらしが本気を出す時。
神谷くんに話しかけた麻里ちゃんはその後も
「その髪色地毛なの?
染めてるにしてもすごく綺麗っ」
「小菜ちゃんとはどういう繋がりなの?」
など、さすがと言うべきコミュ力であっという間に神谷くんとの距離を縮めていった。
一方、神谷くんはというと始終戸惑った様子だった。
たまに私をすがるような目つきで見てくるのだけれど、多分美少女を目の前にしてどうしていいかわからないのだろう。
見た目だけなら彼はすごく遊び人っぽいのに。
そして話題はなぜか私のことに。
「小菜ちゃんって本当に優しいよねっ」
「そうっすね。
俺みたいなやつのこと助けてくれたし」
すごく、褒められているのだけれども…!
むず痒い…!
「小菜ちゃんみたいな子だったら、すぐ七瀬くんを捕まえられちゃうね!」
そう言っていたずらっぽく私に微笑む麻里ちゃん。
彼女のその言葉にいち早く反応したのは、私。
ではなく
「…え?」
神谷くんだった。