インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
もし光子おばあちゃんの意識がハッキリしているうちに結婚できそうになかったら、この画像だけでも見せてあげれば少しは喜んでくれるだろうか。

でもそれだと結局嘘をつくのと同じことだから、やっぱり本物の花嫁姿を見せて安心させてあげたい。

それにしても体がだるい。

今日はいろいろありすぎて疲れているからなのかも。

よろめきながらベッドに横になり、布団に潜り込んだ。

目を閉じると今日何度も間近で見た尚史の顔ばかりが浮かぶ。

そして頬に触れた尚史の手や頬の感触が蘇り、ようやく落ち着きかけていた心拍数が一気に上昇した。

なんなんだこれは……?

こんなのまるで、漫画でよく見るヒロインみたいだ。

そう、ヒロインが自分の恋心に気付いた時の反応がちょうどこんな感じで……って……。

え、恋?私が?

いやいやいやいや、まさかそんなはずはない。

だって相手はあの尚史だからね?

今は仮想カップルで彼氏を演じているからいつもよりイケメンに見えるけど、本来の尚史はゲーヲタで鬼ゲーマーで、猫背で口数が少なくて、ゲームのし過ぎでいつも睡眠不足で、何事にも無気力で無関心で、女の子と付き合うのもめんどくさいなんて言う男なんだから!

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