インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「これくらいなら食べられるか?」

「たぶんいける!」

「よし、頑張って食え」

ラーメン鉢の中には普通サイズよりちょっと少ないくらいの量が残っていた。

これだと大盛りにした意味はあまりない。

それでも大食いの尚史と同じものを注文して食べていること自体がなんだか面白くて、自分もたくさん食べているような気がして、ちょっといい気分になる。

気取らずに入れるいつもの店で、久しぶりに尚史と一緒に食べたチャーシュー麺はとても美味しかった。


チャーシュー麺をなんとか食べきり、お腹いっぱいになって店を出た。

「はぁ……お腹いっぱい……。苦しいよー」

「食べられもしないのに大盛りにするからだよ」

「だって、尚史がいつも注文するじゃない?前からあの大きいラーメン鉢で食べてみたかったの」

「鉢はデカイけどな、俺が食ったからたぶん普通サイズと同じくらいの量だったと思うぞ」

「それな」

笑いながら他愛ないことを話し、パンパンになったお腹をさすって歩く。

尚史が相手なら無理しなくても笑えるし、会話するのも気取る必要がないからとてもラクだ。

幼馴染みって、こういうところがいいなと思う。

< 250 / 732 >

この作品をシェア

pagetop