インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
尚史は私が目を覚ましたことには気付かず、下を向いてスマホを操作している。
ゲームでもしているのかと思ったけれど、どうやらトークのやり取りをしているようだ。
相手は谷口さんかな。
一応婚約者だから私の様子を見に来て、そのあと会う約束をしているのかもなどと考えて、また胸がモヤッとする。
そのとき尚史のスマホがバイブ音をたてたので、私はあわてて目を閉じて寝たふりをした。
どうやらメッセージが届いたのではなく、電話がかかってきたようだ。
うっすらと目を開けて見てみると、尚史は私が起きないように気遣っているのか、それとも私が起きて聞かれるとまずいのか、くるりと私に背を向けてその電話に小声で受けこたえしている。
「うん、ああ……でも今はちょっと無理だ。そうだな……明日の晩なら行けるかも……」
尚史の言葉だけを聞いて推測すると、おそらく「今から会わないか」と相手に言われ、「今は無理だけど明日の晩なら行けるかも」と返したのだと思う。
相手の話に何度か相槌を打ったあと、尚史は少し声をあげて笑った。
「何バカなこと言ってんの。……うん、じゃあそこは谷口に任せるよ」
ゲームでもしているのかと思ったけれど、どうやらトークのやり取りをしているようだ。
相手は谷口さんかな。
一応婚約者だから私の様子を見に来て、そのあと会う約束をしているのかもなどと考えて、また胸がモヤッとする。
そのとき尚史のスマホがバイブ音をたてたので、私はあわてて目を閉じて寝たふりをした。
どうやらメッセージが届いたのではなく、電話がかかってきたようだ。
うっすらと目を開けて見てみると、尚史は私が起きないように気遣っているのか、それとも私が起きて聞かれるとまずいのか、くるりと私に背を向けてその電話に小声で受けこたえしている。
「うん、ああ……でも今はちょっと無理だ。そうだな……明日の晩なら行けるかも……」
尚史の言葉だけを聞いて推測すると、おそらく「今から会わないか」と相手に言われ、「今は無理だけど明日の晩なら行けるかも」と返したのだと思う。
相手の話に何度か相槌を打ったあと、尚史は少し声をあげて笑った。
「何バカなこと言ってんの。……うん、じゃあそこは谷口に任せるよ」