インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「尚史もこうされると気持ちいいの?」

「それヤバイから……。モモにそんなことされたら、気持ち良すぎてヘンになる……」

「ヘンになればいいじゃん。ずっと私のことだけ考えてよ。一生私のことしか考えられなくなるくらいに」

私が前に尚史にされたのと同じように、胸に吸い付いてその先を舌で転がすと、尚史はあわてて私の頭を両手で掴んでそれを阻んだ。

尚史の肌に触れることを全身で拒絶されたような気がして、私の目にまた涙が溢れる。

「水野さんとは何度もしてたくせに……尚史は私とセックスするのがイヤなの?やっぱり美人でスタイルのいい水野さんの方がいい?」

こんなことを聞くつもりはなかったのに、酔ってセーブできなくなった感情が大爆発してしまった。

尚史は今にも泣きそうな顔をして、力なく首を横に振る。

「そんなわけないだろ……。だけどこんな、あてつけみたいな形でしたくない」

思いきって私から誘ったのに、尚史に全力で拒まれ、情けなくて惨めな気持ちが込み上げてくる。

「そう……じゃあもういいよ」

私は尚史から手を離し、拾い上げたシャツを着て立ち上がった。

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