インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
マリアは私とは中学から大学まで同じで、よく一緒に遊んでいた。

大学生になると頻繁に合コンに誘われたり、男の子を紹介されたりもした。

その頃すでに漫画ヲタクだった私は、本当は生身の男子にはあまり興味がなかったけれど、仲良くしているマリアの誘いを無下に断ることができず、毎回ではないけれど何度かその誘いに応じた。

「それ全部、マリアに紹介された相手。ホントはあんまり乗り気じゃなかったけど、断りきれなかったんだよね。毎回それでなんとなく付き合い始めて、何回か会って御飯食べたり映画くらいは行ったかな。でもやっぱり私と一緒にいても楽しくなかったみたいで、すぐに別れた。ちなみに例の黒歴史の人は5人目だった」

「そうだったのか……。でも俺は彼氏ができたことも別れたこともモモから聞いてなかったから、『モモはやっぱり俺のことなんか眼中にないんだ』って落ち込んで、水野に話を聞いてもらったんだけど……」

いつものように水野さんの部屋にお邪魔して晩御飯をご馳走になり、二十歳になってお酒を飲めるようになったこともあって、尚史はやけ酒を煽りながら水野さんに散々愚痴を聞いてもらったそうだ。

その結果、尚史は慣れない深酒をして酔いつぶれ、水野さんの部屋で眠ってしまったらしい。

< 569 / 732 >

この作品をシェア

pagetop