インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「ちょっ……急にどうしたの?!」

「モモ可愛い。素直なモモ、マジ天使。俺の嫁可愛すぎかよ」

「わかった、もうわかったから……とりあえずお風呂に入るんでしょ?」

「俺、今めちゃくちゃモモ不足。ゆうべはお預けだったし、今日だってあんなに可愛いモモを目の前にしてなんにもできないなんて、マジで拷問かと思った」

結婚式のときにまでそんなことを考えているなんて、おまえは真性の野獣か!

いや、常に腹ペコの肉食獣だな。

「そんなわけで拙者の我慢も限界ゆえ、これからモモを美味しくいただいても?」

「……ならぬ。武士ならたまには己の性欲と闘うがよい」

「なして?」

「私さっき、ゆっくりお酒でも飲みながら話そうって言ったよね?疲れてそのまま寝ちゃったら、ロクに話もできないでしょうが」

額をペシペシ叩いてたしなめると、尚史はガックリとうなだれた。

これからいくらでもできるんだから、そんなに落ち込むことでもなかろうに。

私が少し呆れながら尚史の体の下から抜け出そうとすると、尚史は私を逃がすまいと思いきり抱きしめる。

「俺、このままじゃモモ不足で死んじゃうよ?」

「そんなんじゃ死なないって!」

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