インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「これからだったのに……」

「俺にはしりとり6時間は無理だから。モモが頑張って何か話そうとしてるのはわかるけど、今日は普通に会話しよう」

「普通に会話しようと思ったけど何話せばいいかわからないから、しりとりしようって言ったんだけど」

私がそう言うと、尚史はコーラを飲みながら少し考えるそぶりを見せた。

何か話のネタになるようなことを探しているのか、それとも『早く料理来ないかな』とか『ゲームしたいな』とでも思ってるんだろうか。

「あのさ、ふと思ったんだけど……モモはいつも八坂さんとどんな会話してんの?」

これは予想外の質問だった。

尚史はお腹が空いているときでも、ゲームと御飯以外のことを考えられるスキルを身につけたようだ。

「八坂さんと?どうだっけ……」

「一応会話は続くんだろ?」

「続くって言うか……話の流れで私から話題振ることもたまにはあるけど、基本的には八坂さんがあれこれ話題を振ってきて、私はそれに答えるスタンスかな」

「さすがトップセールス……。話術のスキル高過ぎ」

確かに尚史と八坂さんでは、話術のスキルやコミュ力は雲泥の差だ。

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