雨上がりの恋
そう言いながら、私の頭を大きな手でくしゃくしゃっと撫で回す頼人に「やめてよ、髪が乱れる!」と、体ごと千秋の方に逃げる。

「あんたら二人って、本当仲良いね。“ あれ ” だけで通じるほど分かり合えてるし、もういっそのこと付き合っちゃえば良いのに。」

と千秋が生温かい微笑みを私たちに向けて言う。

ほんと、とんでもない発言だ。

千秋は何も知らないから…。

私に笑えない理由がある事を。

だから私はムキになり、つい思ってる以上の言葉を口にしてしまう。

頼人に対して予防線を張り続ける事が、いつからか当たり前になってしまった。
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