雨上がりの恋
「ふんっ!誰にも信じてもらえなくても今回は本気なんだから…」

ブツブツ言う私の両隣から持ち上げられたグラスが、真正面に掲げられたので渋々私もグラスをあげた。

「じゃ、今度こそ美優にいい男が見つかる事を願って!カンパーイ」

って声デカ過ぎ!

店内は皆それぞれのグループが賑やかに話してて、誰も私たちの話なんて聞いてはいないけれど。

隣で楽しそうに笑う頼人を憎たらしく思いながら「…かんぱーい」とグラスを合わせた。

私の悪態とは裏腹に小気味良い音を立てたジョッキは、各々の口元に運ばれていく。

私も、隣の頼人をひと睨みしてグラスに口をつけた。
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