未来の約束
入院生活が始まり、薬の影響から強い倦怠感に襲われる。

そして体力は、次第に低下していく。


「仕事？プライベート？」


白衣を脱ぎ、病室にやって来た樋口に問う。


「仕事終わりだから、今はプライベートだ」

「そう。なら、愚痴っても良い？」

「許可しなくても、愚痴るだろ」


愚痴くらい聞いてくれても、バチは当たらない。


「最近、気持ちが切れそうになるときがある。その度に彼との約束を思い出して奮起するんだけど、それがまた意外と堪える」

「お前は頑張ってるよ。でも認めてほしい訳じゃないんだろ？」


樋口の言葉に小さく頷く。


「ねぇ、樋口。彼との約束を守れなきゃ、あたしは生きてる意味を失くす。それって、生きてる意味あるのかなぁ？」


生きたいと望みながら、約束の期日ばかりに囚われている。

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