世界No.1の総長と一輪の花
泣くな。泣くな私。
車の中で涙が溢れそうになるのを必死で耐える。
………ここで泣いたら康さんに迷惑をかけるだけだ。
倉庫から部屋まで、すごく距離があるような気がした。
「ありがとうございました!」
車をおりる際には笑顔で康さんに言った。そして部屋に戻った時には……すぐに堪えていた涙が溢れた。
「うっ……ううっ……」
キスしてた。あの二人……
……何で……?どうして……?
キスする人ができたから私にはキスしなくなったの?
家の用事じゃなかったの?
嘘ついて女の人と会ってたの?
胸が締め付けられて痛い…
苦しい……
こんなに好きになった人初めてなのに……
ねぇ、詩優。私はどうしたらいい……?