身代わり令嬢に終わらない口づけを
「自分の主人をからかって何が楽しいのですか」
「とんでもない。ご覧の通り、レオン様は呆れるほどに真面目で実直です。けれど、誰よりも繊細で優しい。それも理解せずにあの方を傷つけるものは、誰であろうと私が許しません。私は、あの方がいつまでもありのままの自分でいられることを望んでいるだけです」
ローズより背の高いエリックは、笑んだ顔のままローズを見つめるがその目は笑っていない。
ローズは、この執事に試されたのだと感じた。
「別に、レオン様をいじめたわけではありません。わたくしにも譲れないものがあるだけです。レオン様と共に幸せになりたいというのは、心からの本音ですわ。わたくしは、レオン様の妻として合格ですか?」
「さあ? それはレオン様が決めることです」
(嘘ばっかり)
「とんでもない。ご覧の通り、レオン様は呆れるほどに真面目で実直です。けれど、誰よりも繊細で優しい。それも理解せずにあの方を傷つけるものは、誰であろうと私が許しません。私は、あの方がいつまでもありのままの自分でいられることを望んでいるだけです」
ローズより背の高いエリックは、笑んだ顔のままローズを見つめるがその目は笑っていない。
ローズは、この執事に試されたのだと感じた。
「別に、レオン様をいじめたわけではありません。わたくしにも譲れないものがあるだけです。レオン様と共に幸せになりたいというのは、心からの本音ですわ。わたくしは、レオン様の妻として合格ですか?」
「さあ? それはレオン様が決めることです」
(嘘ばっかり)