身代わり令嬢に終わらない口づけを
公爵家に来て四日目になった。いつも通り部屋で朝食をとっていたローズに、ソフィーが言った。
「奥様、お食事がお済みになりましたら、ドレスの寸法直しをしたいのでご試着をお願いいたします」
ベアトリスのドレスは、半年かけてこっそりと縫い上げたものだ。本人に内緒の作業だったために、まだ直接ベアトリスが着たことはなかった。
「試着なんてしなくても……」
さりげなく言いながら、ローズはひどくあせった。これから仕上げをする、と聞いた時に、試着をすることには思い至らなかった。これが、実際にベアトリスが試着するというなら問題はないが、今ローズが着て仕上げをするのは大問題だ。
「奥様、お食事がお済みになりましたら、ドレスの寸法直しをしたいのでご試着をお願いいたします」
ベアトリスのドレスは、半年かけてこっそりと縫い上げたものだ。本人に内緒の作業だったために、まだ直接ベアトリスが着たことはなかった。
「試着なんてしなくても……」
さりげなく言いながら、ローズはひどくあせった。これから仕上げをする、と聞いた時に、試着をすることには思い至らなかった。これが、実際にベアトリスが試着するというなら問題はないが、今ローズが着て仕上げをするのは大問題だ。