年下の部下がぐいぐい押してくるんだけど!?
「約束通り部内でトップになりました」

「あ、ああ。おめでとう」

……お祝い、してください。

そう言われて断りきれず、昔、上司がお祝いに連れてきてくれた個室の焼き肉屋に来た。

こういうとき、おしゃれな女性なら気の利いたバーとかそんなところに連れて行くんだろうが、私にはさっぱりわからない。
いつも男に混ざって行動していたし、まわりの男も私を男として扱った。
だから、行く店なんてそういう店ばかりだったし。

「これで俺と付き合ってくれますよね?」

「え、あ、その」

正直、まだ覚えているなって思っていなかった。
だって、あれから一度も大宮はそういうことを口にしなかったから。
だから、あれはきっと私をからかっただけで、もう忘れているのだろうと思っていたのに。

「……私はあのとき、一言もいいとは言ってないし」

「ダメなんですか?」
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