名もない詩集
そうね
本当は命がけで
守ってくれる人が
欲しかったのかも

いつだって
自分で自分を
自分で誰かを
守るしかなかったから

甘えているのに
気づかずに
当たり前みたいに
生きてる奴なんか
大嫌いだった

それが
当たり前に
思える生き方してる
そんな奴より
ずっと
大切な
かけがえのない
何かが見えてて
手に入らなかった
私は

もう
守ってあげるから
もう
心配しなくていい

もう
泣いてもいいし
夜は安心して
眠って
そこにいてもいい

もう
怖い事も
悲しい事も
今日から
起こらないから

一緒にいるから

けして
見放さないから

どんな君でも
愛して
そばにいると

そう言って
抱きしめて
包んでくれる腕を
求めているのかも
知れないけれど

いつも
強がってしまうから
ほんとの心
見抜いてくれないから

強いって
思われるから

ひとりきり







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