果報者
「中入ろか?」







夜だというのに空気は蒸し暑くて
少しだけ冷たい風が俺らを誘う。



季節はもうすぐ秋。



きっとこのカブトムシの寿命も近い。



そしたら彼女はきっと
この世の終わりなんちゃうかってほど
大号泣するんやろな。



一緒にお墓作ったらなな。



何に対しても一生懸命で
小さなことに喜び、悲しむ彼女と
過ごす毎日は俺の財産やった。
< 14 / 196 >

この作品をシェア

pagetop