果報者
”崇裕くんとデートがしたい!”




いつも通りの夜を過ごしている時、
彼女が突然そう言った。



彼女からそんなこと言って来るのは珍しくて






「デート?
どっか行きたいとこあるん?」


「特にないんだけど〜ほら、
もうあんまり会えなくなるじゃん。」





いつもより陽気に話すとこ。






「あー確かに。
なんや、やっぱり寂しんやん。」


「そりゃ寂しいよ!
崇裕くんが浮気すると思ったら寂しい。」


「だから、せーへんて(笑)」






あんまり俺の目を見ないとこ。







「私がしちゃうかもよ〜?」


「ええよ。奪い返したるわ。」






と思えば遠慮がちに
俺の指をいじりだすとこ。
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