不明
三人が笑い転げている頃、我材は神妙な顔つきでパソコンの画面と向かい合っていた。
「この株は買いか、いやまだか。」
我材は株だけでいまの財産を築き上げた。働いたことなど一度もない。まるで漫画にでもでてくるような人物だ。
パソコンと向かい合っている我材、しかしどうにもいつものように頭が回らない。
「明君、お金は返したかな。」
なぜたか妙に気になっていた。しかし、もちろん心配しているのは明のことだけで、前材のことを心配しているなど毛頭無い。
いてもたってもいれず早々にパソコンを切り上げ、我材も伊須来の家へと向かう。

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