運命だけを信じてる

ビビンバを注文し、ビールを乾杯した後、小牧さんはネクタイを緩めながら笑った。


「そんな不安そうな顔をしなくても」


はい?


「さすがに初日で辞めるなんて言い出しませんよ」


す、鋭い…

心の中を読まれたようで驚いたが、安堵に変わる。良かった、辞めたいんじゃないんだ。


「それじゃぁ、いったい何を私に?」


「それは、」


ビールを飲み干した小牧さんは、笑みを消し去り、真っ直ぐな目で私を見つめた。



「前山さん、僕と結婚してください」




周囲の音が、なぜか消えた。


結婚?誰と誰?

何故?


ーー結婚!?!?



< 10 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop