神志名社長と同居生活はじめました
いつもこうやって、笑って誤魔化してしまう。それが私の悪い癖だという自覚はあった。

喧嘩になるのが嫌で、本音をぶつけることが出来ない。

尚と知り合う前に付き合っていた人達にも、〝本音を言わないところが嫌なんだよね〟ってフラれてきた。



「……じゃあ俺、行くから」

「う、うん。あ、今度またお弁当作ってくるから、食堂で一緒に食べよう」


そう伝えるも、私のことを一瞥することもなく、尚は私から離れていった。



……大丈夫。仲がこじれた訳じゃない。きっと、たまたま尚の機嫌が悪かっただけ。


何とかそう思い込んで、私は更衣室へと再び向かった。
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