神志名社長と同居生活はじめました
どういう……こと?
全く理解が出来なくて、ぽかんと口を開けたまま間抜けな顔をしてしまう。
「理由、言った方がいい?」
「も、勿論」
そこまで言っておきながら理由を言われないのは困る。
私は社長の顔をじっと見つめ、彼の言葉の続きを待った。
「……さっきも話した通り、あいつとは付き合ってはいたけど、お互いに気持ちがない状態で。
あいつはあいつで平気で浮気するし、俺は俺でそうされても平気だった。
今思えば、そもそも俺自身、誰かのことを本気で好きになったことなんてなかった。
……けど、いつだったかな。
きっかけは忘れたけど、君と牧田が付き合っているっていう噂を聞いて。
社内恋愛なんて珍しくないし、最初はふーん、って思ってただけだったんだけど、たまたま社員食堂で見かけた君が、とても可愛くて」
「えっ! 一目惚れですか?」
「いや、違う」
食い気味で否定されてしまった。恥ずかしい。まあ普通に考えて、私みたいな地味な女に一目惚れなんて有り得ないか。当時はダサ眼鏡まで掛けてたし。
でも、じゃあどうして?
「手作り弁当」
全く理解が出来なくて、ぽかんと口を開けたまま間抜けな顔をしてしまう。
「理由、言った方がいい?」
「も、勿論」
そこまで言っておきながら理由を言われないのは困る。
私は社長の顔をじっと見つめ、彼の言葉の続きを待った。
「……さっきも話した通り、あいつとは付き合ってはいたけど、お互いに気持ちがない状態で。
あいつはあいつで平気で浮気するし、俺は俺でそうされても平気だった。
今思えば、そもそも俺自身、誰かのことを本気で好きになったことなんてなかった。
……けど、いつだったかな。
きっかけは忘れたけど、君と牧田が付き合っているっていう噂を聞いて。
社内恋愛なんて珍しくないし、最初はふーん、って思ってただけだったんだけど、たまたま社員食堂で見かけた君が、とても可愛くて」
「えっ! 一目惚れですか?」
「いや、違う」
食い気味で否定されてしまった。恥ずかしい。まあ普通に考えて、私みたいな地味な女に一目惚れなんて有り得ないか。当時はダサ眼鏡まで掛けてたし。
でも、じゃあどうして?
「手作り弁当」