神志名社長と同居生活はじめました
「……俺はね、あの子の相談にずっと乗ってたんだ。
あの子と、雪人の関係についての相談をね」
口元に緩やかな弧を描き、観念したかのように中城さんが話を始める。
「相談ですか?」
「うん。
あの子と雪人は学生時代からの知り合いだけど、二人が一年前に再会したのは、俺が雪人にあの子を友人として紹介したのがきっかけだった。俺も二人と同じ大学出身だから、あの子とも元々知り合いだったんだ」
そう話す中城さんの瞳が…….どこか遠くを見ているように感じた。
「友人に友人を紹介するってだけのはずだった。でも二人は意気投合して、気付いたら付き合い始めてしまっていた」
「しまっていた……? もしかして中城さんは、その女性のことを、好きだったんですか……?」
「まあね。……でも、秘書が社長の恋人を奪う訳にはいかないし? それがたとえ、元恋人になったとしても、だ。
だから俺は、二人には何としてでもさっさとヨリを戻して結婚してほしかった。
その為に、君にも酷いことを言った」
ごめんね、と切なそうな笑顔で言われてしまうと、胸がいっぱいになり、私は何も答えられなくなる。
「私の方こそ、中城さんの気持ちを全く知らず、申し訳ありません。
私、頑張ります。まだまだ社長に相応しくない身であることは重々承知の上ですが、一日でも早く彼の隣に胸を張って並べるよう、精一杯努力します」
あの子と、雪人の関係についての相談をね」
口元に緩やかな弧を描き、観念したかのように中城さんが話を始める。
「相談ですか?」
「うん。
あの子と雪人は学生時代からの知り合いだけど、二人が一年前に再会したのは、俺が雪人にあの子を友人として紹介したのがきっかけだった。俺も二人と同じ大学出身だから、あの子とも元々知り合いだったんだ」
そう話す中城さんの瞳が…….どこか遠くを見ているように感じた。
「友人に友人を紹介するってだけのはずだった。でも二人は意気投合して、気付いたら付き合い始めてしまっていた」
「しまっていた……? もしかして中城さんは、その女性のことを、好きだったんですか……?」
「まあね。……でも、秘書が社長の恋人を奪う訳にはいかないし? それがたとえ、元恋人になったとしても、だ。
だから俺は、二人には何としてでもさっさとヨリを戻して結婚してほしかった。
その為に、君にも酷いことを言った」
ごめんね、と切なそうな笑顔で言われてしまうと、胸がいっぱいになり、私は何も答えられなくなる。
「私の方こそ、中城さんの気持ちを全く知らず、申し訳ありません。
私、頑張ります。まだまだ社長に相応しくない身であることは重々承知の上ですが、一日でも早く彼の隣に胸を張って並べるよう、精一杯努力します」