神志名社長と同居生活はじめました
それならいいんだけど、と社長はそれ以上はこの話題については触れてこなかった。


「そう言えばさ」

しばらく車を走らせ、赤信号機で停止させながら、社長が私に話し掛ける。

社長に振り向くと、彼は私を見て、優しい笑みを浮かべていた。


「雅ってさ、目悪いの?」

「?」

突然の質問の意図がよく分からないけれど、私がいつも眼鏡を掛けているからだろうか?


「はい。掛けてないと何も見えない……という程ではないのですが、掛けていた方が落ち着くので」

「ふーん?」

そう答えた社長は、右手をスッと私の目元に伸ばし、私の眼鏡を外してしまう。

何⁉︎ ていうか前にもこんなことあったような!
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