神志名社長と同居生活はじめました
……というものだった。
「いやいや、信じられない。あれだけ世間に公表しておいて、こんなにあっさり別れるなんて、まさかただの話題作りだったのかしら?」
携帯をバッグの中へしまい、呆れたような顔をして松崎さんが言う。
「ていうか、短期間で好きな男ころころ替えたりして、間瀬を看板タレントにしてるうちの会社のイメージまで下がりかねないから、こういうの本当にやめてほしいんだけど。木月はこのこと知ってた?」
「い、いえ。全く知りませんでした。でも……」
「でも?」
「あ、いえ」
……私は先日、社長が言っていたことを思い出していた。
『ああいうタイプは、こちらの大事な時期でも構わず、自分のことを優先させる』
社長は勘だと言っていたけれど、さすがだ。
間瀬さんは過去に何回かブログをわざと炎上させたことがあったから、そういうところから読み取っていたのかも。
もし社長の助言を聞かずに新サービスのPRタレントに間瀬さんを使っていたら、企画のイメージがあまり良くないものになっていたなあ……。
ブログを読んで、確かに驚きはしたけれど、それ以上の感情はなかった。
尚のことも、特に気にはならなかった。
まあ、彼女と別れて落ち込みすぎてなければいいけど……と多少は思ったけれど、私が心配してあげることでもないな、と思いながら、家に帰った。
「いやいや、信じられない。あれだけ世間に公表しておいて、こんなにあっさり別れるなんて、まさかただの話題作りだったのかしら?」
携帯をバッグの中へしまい、呆れたような顔をして松崎さんが言う。
「ていうか、短期間で好きな男ころころ替えたりして、間瀬を看板タレントにしてるうちの会社のイメージまで下がりかねないから、こういうの本当にやめてほしいんだけど。木月はこのこと知ってた?」
「い、いえ。全く知りませんでした。でも……」
「でも?」
「あ、いえ」
……私は先日、社長が言っていたことを思い出していた。
『ああいうタイプは、こちらの大事な時期でも構わず、自分のことを優先させる』
社長は勘だと言っていたけれど、さすがだ。
間瀬さんは過去に何回かブログをわざと炎上させたことがあったから、そういうところから読み取っていたのかも。
もし社長の助言を聞かずに新サービスのPRタレントに間瀬さんを使っていたら、企画のイメージがあまり良くないものになっていたなあ……。
ブログを読んで、確かに驚きはしたけれど、それ以上の感情はなかった。
尚のことも、特に気にはならなかった。
まあ、彼女と別れて落ち込みすぎてなければいいけど……と多少は思ったけれど、私が心配してあげることでもないな、と思いながら、家に帰った。