Toxic(※閲覧注意)
大和はベッドから出ると、テーブルに手を伸ばし、タバコに火をつけた。

「つい最近、下の子が生まれたんだけど」

「……うん」

「実は俺、3年間嫁に指一本触れてないの」

「……は?」

「だって無理でしょ。あんな穢らわしい女、触ったら殺したくなる」

ある日子供を連れて出かけた先で、奥さんが貧血を起こして倒れたそうだ。

その時運ばれた病院で、妊娠が発覚したのだという。

「ま、1人も2人ももう変わんないよね。いいんじゃない? 生めば? って言ったら、嫁がありがとうって言ったの」

何がありがとうなんだろうね、と大和は笑った。

あまりに凄絶過ぎて、まるで韓流ドラマのあらすじでも聞いているようだった。

家の都合で好きでもない女と結婚して、他人の子供を育てる……。

それがどれだけの苦痛を伴うことなのか、私には想像もつかない。

大和はこの4年間、どんな気持ちでその「家庭」を維持してきたのだろう。

ブリリアントのためなのだろうか、それとも子供のため?

あんな女、死ねばいいのに……大和はこの言葉を、どんな思いで呟いたのだろう。

「…………」

かける言葉なんて、見つかるはずもない。

ただ、私を必要としているのなら、いくらでも傍にいよう、と思った。

そうすることで、彼の傷が少しでも癒えるなら、不倫だってなんだって……。

そんなことを思っていると、

「響子、俺さ。本当に欲しいものは、どんなことをしてでも手に入れる主義なの」

大和はタバコを揉み消しながら、唐突にそう言った。

「……うん?」

「ずっと欲しかった響子が、やっと手に入った」

「え?」

……ずっと、欲しかった?

私と大和は、この間出会ったばかりじゃないの?

それになんで、急にそんな話………。

「ねえ、それってどうい」

「愛してるよ、響子」

私の口を、大和のキスが塞いだ。

すぐに温かい舌が侵入し、口内を犯す。

話はそこで終わり、彼はそのまま、また私を隅々まで犯した。
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